詩篇講解NO138「あなたは私に力を与えられた」詩篇138篇1~8節
仁井田義政牧師
ダビデの名がついた詩篇が73篇あります。その多くは、ダビデの作であろうと思われます。それゆえに、ダビデの名がついた詩篇には、個人的な内容が多く出てきます。
★ダビデは「私は心を尽くしてあなたを賛美します」と、主に賛美と感謝を捧げています。私達は、私達の口からどれほど神様への賛美と感謝の言葉が出ているでしょうか。気をつけないと、不平不満や嘆きの言葉が多くなってしまうのです。またダビデは「聖なる宮に向かってひれ伏す」と言っています。それは神様への絶対信頼を表わしています。
★ダビデは「私が呼んだその日に、あなたは答え、私の魂に力を与えてくださった」と記しています。その個人的な体験は、4節で「地のすべての王達はあなたに感謝しましょう」と続いています。つまり、世界の支配者にまで広がって行くと言うのです。それは5節で「あなたの御言を聞いたからです」と言及しています。御言を信じた者は、自分の体験となるのです。
★6節で「まことに、主は・・・低い者を顧みてくださいます」「私が苦しみの中を歩いても、あなたは私を生かして下さいます」と体験的に記しています。私達も、このように神様を信頼したいものです。
★この世は天国ではありません。ですから人生には、苦しみがつきものなのです。しかしたとえそうであっても、神様は「右の手で私を守って下さる」のです。右の手とは「全力で」という意味です。なんと力強く、地に足の着いた詩でしょうか。聖書は、神様を信じたら何一つ苦難に遭うことがないとは約束していません。箴言24章16節に「正しい者は七度倒れても、また起き上がるからだ。悪者はつまずいて滅びる」とあります。第16代アメリカ大統領エイブラハム・リンカーンは、いつもこの御言を告白し、難しい使命を成し遂げたと言われています。
私達も困難や苦しみの中でも、神様に感謝と賛美のできる強い人にして頂きましょう。