12月3日礼拝「地が揺らぐとき」

(待降節メッセージ1)「地が揺らぐとき」詩篇75篇1~10節

                       仁井田義政牧師

 今日からアドベント(待降節)に入りました。キリストが誕生するとは私達の世界に「真の王」をお迎えするということです。今日の詩篇は、戦争が背景になっていると思われます。人間が中心になっている世界には、様々な問題が起こります。それを3節で「地の揺らぎ」と記しています。

★地が揺らぐ原因は、4節に「誇る者には誇るなと言い」と記されており、民族主義的な誇りであると思われます。民族的な誇りこそ戦争を生むのです。また「悪者の角」は、神様を信じていない人間中心主義の力の誇示であり、民族の権利の主張です。それは個人に当てはめても、神様を無視した自己選択のことです。それによって人間社会が不安定になるのです。

★不安定と言えば、現在世界も変わることなく、戦争などによって不安定な状態です。ロシアとウクライナの戦争では、今年の夏までに約50万人以上が戦死しています。またこの戦争によって、世界的な食糧不足が起こっています。ウクライナでの穀物生産量は、世界の穀物生産量の4分の1です。しかし戦争によって、充分な輸出が出来なくなっています。今は世界人口の10分の1。つまり8億人以上の人々に十分な食料がありません。この戦争よる食糧難は、アフリカで深刻な状態をもたらしています。

★8節には、神の怒りの「杯」が記されています。人間はこの杯のかすまで飲む定めであったと記されているのです。しかし、その人間に対する神の怒りの「苦き杯」を飲むために、イエス様が代わりに飲んで下さいました。神様は、人間の罪によって「揺らぐ地を」まだ捨てておられません。今年もクリスマスが来るからです。クリスマスとは、今日の詩篇の1節に「御名が近くに」来られた言葉が当てはまります。神なるイエス様が、誕生によって私達の最も近くに来て下さったのです。いや私達の内に来て下さるのです。

★現代は問題が山積しています。そのような問題だらけの私達の所に、主イエス様が来て下さいました。今は世界人口の32%、世界人口の72億人中23億人がクリスチャンになりました。10節の後半に「正しい者の角は高く上げられる」とある通りです。イエス様が真の王として「地が揺らぐ」ところに来て下さいました。そしてクリスチャンに力を与えて下さったのです。ですから私達は、クリスマスを心から大いに祝いしましょう。

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