5月5日礼拝「神の約束は変わることがない」

詩篇講解NO89「神の約束は変わることがない」89篇25~41節

                        仁井田義政 牧師                              

 神様を定義する言葉にはいろいろありますが、聖書の神様を定義する言葉は「契約の神」です。ですから聖書は、旧約聖書と新約聖書と呼ばれるのです。

★今日の詩篇89篇では、約四百年前のダビデとの契約のことに触れられています。人間の約束は、数時間で変わることもあります。しかし、神様の約束は、何百年たっても変わらないと信じるのがイスラエルの信仰なのです。しかし現実には、永遠の約束のはずのダビデ王国は破れ、今や跡形もないので、詩人は神様が約束を破ったのではと嘆くのです。この詩は、「神様の約束」に対する嘆きの歌なのです。

★神様の約束は変わることがないのに、現実には変わったとしか見えない状態にありました。それは「あなたの先の恵みは、どこにあるのでしょうか」「ダビデに誓われたものです」(49節)という言葉に表わされています。神様は、ダビデの子孫が何をしても赦すとは約束していません。罪と不信仰には裁きがあるのです。ですから、神様をないがしろにし、偶像礼拝をしたり、武力に頼ったりした民を敗北させられたのです。

★ダビデとの約束は、ダビデから約千年後に、イエス様が来られたことによって成就しました。イスラエルの民も弟子達も「主よ、いよいよ今ですか」と期待しました。しかしイエス様は、ダビデの時のような王国を作ろうとされませんでした。

★しかし、イエス様こそ、神様とダビデとの約束の完成でした。福音書の最初のマタイ1章1節に「アブラハムの子孫、ダビデの子孫、イエス・キリストの系図」と記されているのです。その契約の成就とは、キリストの十字架による救いという、人間の誰も思いつかない方法でした。そのことによって、神様はダビデに誓われた「あなたの子孫をとこしえに堅く立て、あなたの王座を世々限りなく建てる」との約束を実行されました。ですからキリスト誕生から二千年以上も経っている今日まで、その王国は広がり続けているのです。この神様の契約は、あなたの為の契約でもあります。あなたもイエス様を信じて、イエス様の王国の民となりましょう。

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