アドベント第四週「東方の博士達と西方の学者達」マタイ2章1~11節 仁井田義政牧師
アドベント第四週になりました。聖書のクリスマスの記事には、貧しい人々に対する神様の祝福が満ち溢れています。しかしイエス様の誕生は、貧しい者達に対する祝福と恵みを伝えているだけではありません。イエス様は全ての者の救い主です。今日の聖書には豊かな者達だけが出て来ます。
★イエス様の誕生時には、東方の博士達が片道2000キロ、往復4000キロの旅をしてイスラエルの国にやってきました。その距離は、大体片道で東京から台湾まであります。それを往復したのです。彼らはその旅に必要なすべての財力を持っていたことを示します。その旅費だけではありません。その当時の宝物の黄金・乳香・没薬を持ってきたのです。
★東方の博士達は、新たに生まれたユダヤ人の王を探して星を頼りに旅をしてきました。ユダヤ人の王として生まれる方ですから、エルサレムの王宮に生まれたと思ったのは当然なことです。しかしイエス様の誕生の確実な情報は、聖書学者から聞くことになりました。学者達は、子供の時から学者になるべく旧約聖書を読み暗記していました。ですから口をそろえて、キリストが生まれる所は、「ユダの地、ベツレヘム」であると答えることが出来ました。ユダヤ人の学者達は、聖書学者としてさすがでした。
★博士達がエルサレムに着いた時は、イエス様が生まれて2年くらいは経っていたと考えられます。学者達のいたエルサレムからベツレヘムまでは、5時間もかからない距離でした。毎日聖書を読んでイエス様誕生の地を知っている学者達が、隣の町に生まれておられたイエス様を知らなかったのです。しかし、聖書の知識もほとんど無かったであろう東方の博士達が、2000キロの距離を命がけの旅をして救い主を見つけ出したのです。
★今日の聖書箇所には、聖書特有の「皮肉」があります。皮肉と言いますと悪い言葉に聞こえますが、英語の「アイロニー」です。またこの所には聖書特有の逆説もあります。英語の「パラドックス」です。近い者が遠く、知っているものが知らないという皮肉と逆説です。その皮肉と逆説は、読む私達クリスチャンにも鋭く迫ってきます。あなたはどうかと問い詰めるのです。私達も東方の博士達に倣って、たとえどんな犠牲を払ってでも、ベツレヘムに生まれられた幼子イエス様にひれ伏して、心から礼拝しましょう。