エペソ人への手紙(NO.5)
(アドベント第二週)「知恵と啓示の御霊」1章15~17節
仁井田義政 牧師
今日からアドベント第二週に入ります。イスラエルの人達は、救い主キリスト来られるのを待っていました。しかしキリストが来られると、殺してしまいました。その方がキリストだとは思わなかったのです。現代も、キリストの存在を知ることは大切です。それがアドベントの意義なのです。
★今日の聖書箇所の初めには、「こういう訳で」と記されています。どういう意味なのでしょう。それは先週の14節の「聖霊の証印を押された」と言うことです。聖霊に満たされた彼らの信仰は、どうなったのでしょう。主イエスに対する信仰と、全ての聖徒に対する愛が強くなったのです。その成長を聞いて、パウロはいつも神に感謝し、エペソの信徒の為に祈っていました。
★17節でパウロは、「どうか、私たちの主イエス・キリストの神、すなわち栄光の父が、神を知るための知恵と啓示の御霊を、あなたがたに与えてくださいますように。」と祈っています。「主」とは、ヘブル語では「ヤーウエ」です。それをギリシャ語では、キュリオスと訳しました。それでは神が二人おられることになってしまいます。唯一の神を信じるイスラエル人達は、それに躓いたのです。しかし神は、三位一体です。三位一体とは、一つにして三つであり、三つにして一つであるという真理です。父と子と聖霊という三位一体の神が、聖書の神なのです。イエス様が「私と父は一つなのです」と言われました。パウロは、その神を知ることが出来るようにと祈っているのです。
★イスラエル人達は、アドベントに失敗しまた。アドベントとは、ラテン語で「来る」という意味です。英語のアドベンチャ―の語源です。ですから「来る」という意味と同時に「予期せぬ出来事」、また「ものすごい体験」という意味もあるのです。キリストが来られたのは、「予期せぬ」「すごい体験、出来事」でした。それをイスラエル人達は知らなかったのです。
★それを知ったのは、老シメオンでした。「聖霊が彼の上にとどまっておられた」(マタイ2:25-26)からです。聖霊は、イエス様が主であることを啓示します。また凄いことが起こった事実を私達の魂に教えます。啓示の御霊に満たされて、シメオンのようにアドベントを過ごしましょう。