エペソ人への手紙(NO.1)「与えられている霊的祝福」1章1~3節
仁井田義政 牧師
先週で第二テサロニケが終わりました。今日からお話しますエペソ人への手紙は、テサロニケの時代から一気に10年後くらいになります。パウロは、ローマの獄中からこの手紙を書いていると思われます。内容は、クリスチャン達の霊的成長です。この学びをすることによって、私達も霊的な成長を目指しましょう。
★パウロは今、ローマの獄中でこの手紙を書いています。それなのに、何と澄み切った書き出しの挨拶でしょうか。そこには囚人としての惨めさがひとつも感じられません。捕えられてなお、キリストの使徒としての誇りに満ち溢れています。宛先に「キリスト・イエスにある忠実なエペソの聖徒達へ」と記されています。パウロは、エペソの信徒達に「忠実な聖徒」と記しました。エペソは、アルテミス神殿のある町です。そこで信仰を守った聖徒達なのです。
★パウロは「私達の・・主イエス・キリスト」と記しました。神様の前には、ユダヤ人も異邦人も民族に差別などありません。「私達の」なのです。しかも「私達の父なる神と、主イエス・キリストから恵みと平安が・・ありますように」と記しました。ギリシャ風の「喜ぶ」を、「恵みと平安が」に変えています。また「平安がありますように」と記しました。これは、人間同士のことだけではなく、神様との平和のことなのです。日本の手紙では「拝啓」が、通常ですが、クリスチャンの手紙には「主の御名を賛美いたします」と書くことが多いです。クリスチャン達は、初代教会から教会特有の言葉をもちました。
★さらにパウロは、「父なる神がほめたたえられますように」と記しました。神様に求めることばかりでなく、神様がほめたたえられることを求めることが大切なのです。自分のことだけしか祈らないクリスチャンは、ついには罪に落ちていく危険があるのです。パウロは、今日の御言の最後で「天にある全ての霊的祝福をもって、私達を祝福して下さいました」と過去形で記しています。それは神様からの「天にある全ての霊的な祝福」は、既に送られているからです。あとは信仰をもって受け取れば良いのです。
★エペソ人への手紙は、まさに3節に記されているように「天にある全ての霊的祝福」に満ち溢れています。私達も霊的祝福を受けましょう。