詩篇講解(NO.117)「世界の救い」117篇1~2節
仁井田義政 牧師
今日の詩篇は、詩篇の中でいちばん短い詩篇ですが、最も大きな内容が記されています。それは「全ての国々よ、主をほめたたえよ。全ての民よ、主をほめたたえよ」と記されているからです。キリスト教会の究極目的は、この一節にすべて込められています。私達、溝の口キリスト教会も、今日の御言によって、キリストの教会の偉大なるビジョンに連帯する自覚を持つものとなりましょう。
★今日の詩篇の内容は、単純明快で何ら説明などはいらない御言です。 「全世界の人々よ、主をほめたたえよ」とは、全ての国々への神様の招きです。「全ての民よ、主をほめたたえよ」とは、一人残らずと言う神様の招きです。神様には、イスラエル人とパレスチナ人の差別はありません。ウクライナ人とロシア人の差別もありません。それを乗り越えられずに戦争があるのです。「この土地は私達民族のものだ」と争っているのです。
★イエス様は、この詩篇を最後の晩餐の後に弟子達と歌い (マタイ26:30・マルコ14:26)オリーブ山に向かわれました。キリストの十字架こそ、世界の救いと全ての民の救いが実現するのです。弟子達の誰も、この事を知りませんでした。その中で初代教会が始まったのです。
★その事を知ったのは、パウロでした。ですがパウロが新しい教えを作り出したのではありません。旧約聖書にそう約束されていたのです。弟子達はみなユダヤ人であったために、ユダヤの選民思想に溺れ、キリストの救いが全世界の為であることを理解することが出来なかったのです。パウロは、ロマ書15章11節で、この117篇1節を引用しています。
★イエス様にとっても十字架は苦しみでしたが、十字架を越えた向こうに、世界の人々の救いの希望がありました。それは、アブラハムと神様との約束(創世記12:1~3)でした。そこの「地上の全ての民族は、あなたによって祝福される」との約束の実現です。世界宣教は教会のゴールです。ゴールばかりを見て足元を忘れてはなりません。また、足元ばかり見てゴールを忘れてはなりません。しっかりと計画を立てましょう。それが教会会議なのです。
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