2024,クリスマス礼拝「キリスト誕生とマリヤの不幸」ルカ2章1~7節
仁井田義政 牧師
キリストの誕生は、現実歴史の真っただ中でなされました。現実歴史とは、想像や空想や人間の「こういう人が現われたら良いな」等と言う願望によって作られた話とは違うということです。
★キリスト誕生の時に「皇帝アウグストが人口調査の勅令を出した」ことが記されています。アウガストは紀元前63年9月23日生まれで、紀元14年8月19日死去の実在の人物です。彼はローマ史上最大の権力者でした。マリヤとヨセフはナザレの村の出身で、勅令がなければベツレヘムに行くことはありませんでした。ナザレからベツレヘムまでは直線で115キロです。大体東京駅から日光までの距離です。
★アウガストの勅令が無ければ、マリヤとヨセフはベツレヘムに向かうことはなかったでしょう。ベツレヘムは、約1000年前、ダビデ王の出身地でしたが、キリスト誕生の頃には、小さな村となっていました。しかし旧約聖書ミカ書5章2節に「そこにイスラエルの支配者が出る」と預言されていたのです。ベツレヘムでのキリストの誕生は、ミカの預言の成就でした。
★皇帝アウガストの勅令は、マリヤにとって不幸でした。ヨセフのいない間マリヤはナザレにいられなくなったからです。それは、マリヤが結婚前に身ごもったからです。そしてそれはヨセフの家族にとっても、マリヤの家族にとっても、マリヤをふしだらな女として、家族の恥とする考えが強かったからではないかと思われます。聖霊によって身ごもったことは、マリヤの不幸となりました。
★ただその不幸は、全て神様の素晴らしい御計画でした。もし皇帝アウガストの人口調査がなかったならば、またマリヤへの家族の無理解がなかったならば、ヨセフが一人でベツレヘムに向かったはずです。当時、女性は行かなくても良かったからです。しかしキリストの誕生によって、全てが神様の御計画であったことが分かりました。あなたにも不幸や苦しみがあるかもしれません。その全てが、ベツレヘムにお生まれになったイエス様にお会いする時、その苦しみの意味が分かるのです。あなたもイエス様を心にお迎えして、不幸を恵みに変えてしまう素晴らしいクリスマスを迎えましょう。
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