詩篇講解NO.114「地よ。主の御前におののけ」114篇1~8節(待降節第三週)
仁井田義政 牧師
アドベントの第3週に入りました。神の御子が、私達の救いの為にこの地上に来て下さったということは、まさに7節にあるように「地よ。主の御前におののけ」全世界の人々が驚きおののきつつ感謝し、礼拝する時ではないでしょうか。
★この詩篇も、出エジプト記が背景になっています。「異なる言葉の民」とはエジプト人達のことで、ユダヤ人達にとっては異教徒でした。またユダヤ人達はその奴隷だったのです。ユダヤ人達は神様によってそこから救出され、ユダ地方は聖地となり、イスラエルは領地となりました。イエス様が生まれたベツレヘムはユダの地であり、イエス様の十字架と昇天も、ユダの地エルサレムとなったのです。
★その地がキリストの誕生と昇天の地となるためには、神の奇跡の連続がありました。神様がイスラエル民族からのキリストの誕生に固執されたのは、アブラハムとの契約があったからです。ユダヤ人の奴隷からの救出には、神様の奇跡の連続がありました。「海は逃げ去り、ヨルダン川は逆さに流れた。山々が地震になった」のも、みなユダヤ人の力によったのではなく、神様の一方的な奇跡によったのです。
★ルカ9章28~36節には、変貌の山での事が記されています。イエス様の時代には「70人訳ギリシャ語聖書」が普及していました。その聖書には出エジプト記がギリシャ語で「エクソダス」と記されています。実はその言葉が「変貌の山」の所に出てくるのです。イエス様はモーセとエリヤと一緒に「サレムで遂げようとしておられる最後(エクソダス)の事を話していたのである」と記されています。しかし「弟子達は眠くてたまらなかった」とも記されています。
★その後モーセもエリヤも見えなくなった時、弟子達は「彼の言うことを聞きなさい」との神様の声を聞きました。私達を救い出すイエス様による「エクソダス」を聞くのです。
私達は、私達を救うために来てくださったイエス様に、「おののきつつ」感謝するクリスマスを迎えましょう。
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