11月6日礼拝「新しい歌をうたえ」

詩篇NO33「新しい歌をうたえ」33篇1~8節

                        仁井田義政牧師

 この詩は「主に向かって新しい歌を歌え」と勧めている詩です。その賛美は「正しい者、心の直ぐな者が歌うにふさわしい」と言っています。そこで今日は「主に向かって歌う新しい歌」と、それを歌う者達の「正しい者、心の真っすぐな者」とは、どのような人のことなのかをお話し致します。

★ 1節を見ますと「正しい者たち。主にあって、喜び歌え。」と記されています。文字面だけですと、倫理道徳に全く問題がないことだけが賛美する人としてふさわしいのだと思ってしまい、私などは資格がないのだ思ってしまいやすいのですが、そうではなく、むしろその逆です。それ「主にあって」と記されていることから見て明らかです。「主にあって」とは、主の御心によってという意味で、旧新約聖書に貫かれている神様の御心に立脚しています。その貫かれている御心とは、罪人や不完全な人を愛する神の愛です。その神の愛はイエス様の十字架によって爆発的に現わされました。そのイエス様を通しての神の愛を信じて感動している人の事なのです。ですから「喜び歌え」は、ヘブル語では「ラネヌー」という語が使われています。その原語の意味は「叫べ」であって大声をあげることなのです。つまり不完全な者こそ、神様の愛と恵に感動して大声で歌えと勧められているのです。

★4~5節には、賛美する理由が記されています。「主のことば正しく、主のわざはことごとく真実である。また主は正義と公正を愛され、地は主の恵みに満ちているからだ」と言っています。しかし、現実の世の中はそうでしょうか。不正が満ち溢れ、悪が支配しているように見えるのです。

★全ての世界の始まりは、神様の言葉によっています。主は「ことばによって」全宇宙を創られたのです。自然発生的に出来たのではありません。聖書は、神が「光よ、あれ!」と言われたので、光があったと記しています。そのことばは「キリストであった」(ヨハネ1:1)と記しています。おおよそ137億年前の宇宙の誕生以前から、キリストは存在していたのです。それは「御口の息吹によって創られた」宇宙万物が、今も神の聖霊によって保たれているのです。

★しかし天地創造の初めから、神様が支配し守って下さっていることを、多くの人は知らないのです。そのために、王は軍隊が少ないことを恐れて、平安を得るために軍隊を大きくし、軍馬を多くすると今日の詩篇は言っています。人生が上手くいっていると自分の力を誇り、自分の思い通りにならないと、不安になってしまうのです。

★新しい歌を歌う人とは、人生が上手くいっている時にも、上手くいっていない時にも、神様が全てを支配してくださっていることを信じて、感謝して神様を賛美する人のことです。それが「正しい者たち、主にあって、喜び歌え。賛美は心の直ぐな人達にふさわしい」という意味なのです。良い時にも悪い時にも、神様の揺るぐことのない守りを信じて感謝する歌、それこそが「新しい歌」なのです。

私達は、生活が順風満帆である時にも、あるいは嵐のように感じる時にも、主の守りを信じて感謝する生き方をしましょう

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