2月20日礼拝「恵みがあるように」

コロサイ書講解(NO.20)「恵みがあるように」4章14~18節

           仁井田義政牧師

コロサイ人への手紙も今日が最終回です。私達はこの手紙を通して、初代教会の様子を垣間見ることが出来ました。それは壮絶な時代でした。

★今日の所にも挨拶を言付ける人々の名が出てきます。当時は、手紙を持って行く人に挨拶を言付けたのです。今日の所には、ルカの名が出てきます。ルカは十二弟子ではありませんでしたが、「ルカによる福音書」と「使徒の働き」を書いた人です。ルカは医者で、パウロといつも一緒に行動していました。次に出てくる人はデマスです。ピレモン24節には「同労者」と記されているのに、ここでは称賛する言葉は何も記されていません。それはパウロが彼の信仰の変化に気付いていたのだと思われます。第二テモテ4章10節でデマスは「世を愛し」と教会を離れたことが記されています。

★次に出てくるのは、ヌンパという名の女性です。初代教会において、女性信徒の働きは大きかったのです。この女性は自分の家を開放して、礼拝の場所つまり教会としたのです。教会と言っても、十字架の付いた会堂ではありません。ギリシャ語で教会は「エクレシア」と言います。それは「集まる」という意味です。当時、迫害下にあったクリスチャン達の集まる場所として家を開放することは危険でした。しかしヌンパはそれをしたのです。

★パウロは、この手紙の最後の行になって、自分でペンを取りました。それは、この手紙がパウロの手紙であることを証明するサインのような働きをしました。パウロは「牢に繋がれていることを覚えていて下さい」と記しました。クリスチャン達を殺していた者が、キリストの為に命をかける者になり、手紙をかいていることを、異端の人達にも示そうとしているのです。そして「恵みがありますように」と、最後に祈りでこの手紙を終わるのです。

★私達はコロサイ人への手紙を通して、初代教会の様子を垣間見ることができました。初代教会にも、デマスのように信仰を捨て世の中に戻って行ってしまった人までいました。しかし教会には、マルコやルカのような忠実な信徒達もいました。ヌンパのように、迫害下において自分の家を教会(集まる所)として開放する女性もいました。パウロは「どうか恵みがあなたがたと共にありますように」と祝福の祈りを捧げています。教会とクリスチャン達には、どのような状況でも神様の「恵み」が注がれているのです。

私達はそのことを信じ、感謝して生きようではありませんか。

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