1月30日礼拝「家族の中心はキリスト」

コロサイ書講解(NO.17)「家族の中心はキリスト」3章18~4章1節

             仁井田義政牧師

ローマ時代の家族の中心は、男性でした。一家の序列は、まず夫、次に妻、次に子供、そして最下位に奴隷がいたのです。そのような文化の時代に、今日の御言は書かれたのです。

★第一は、夫と妻と子の関係についての教えです。「妻は夫に従いなさい。夫は妻を愛しなさい。」こう記されたのは、出来たばかりのコロサイの教会に、夫婦問題が少なからず起こっていたからだと思われます。妻が夫に従うのも、夫が妻を愛するのも、創世記2章18節の「ふさわしい助け手」という言葉がそのことを教えています。その言葉はヘブル語の「ケネゲドー」で「向かい合って響き合う」という意味なのです。子供との関係においても同じです。キリストが家庭の主人となっていることが、最も大切なのです。

★ 第二は、奴隷についての教えです。奴隷は、家畜と同じように扱われ、どんなに働いても、報酬も感謝されることもありませんでした。その為に、奴隷達には何の希望もありませんでした。職業選択の自由も、その家を辞めることも出来なかったのです。そこで奴隷達は、主人の見ている前では一生懸命に仕事をしますが、見ていない所ではさぼったりしたのです。今日の御言は、奴隷達に「真心から従いなさい」と教えています。しかしこの言葉は、奴隷制度容認の勧めではありません。奴隷と主人の同列化の勧めです。それは23節で「人に対してではなく、主に対するように、心からしなさい」と教えていることから見て明らかです。

★第三は、奴隷達を家畜として扱ってきた主人達に対しての教えです。4章1節で「奴隷に対しても正義と公平を示しなさい」と教えています。それは、奴隷達の人権を認めなさいと言うことです。

★当時の教会は、小さな団体にすぎませんでした。しかしその悪い習慣に戦いを開始したのです。戦いと言っても、武力を伴う「革命」とは違います。今までの歴史で革命という美名のもとに、どれほど多くの人々が犠牲になったか知れません。犠牲を出さない世界最大の変革が、聖書から始まったのです。家族の変革、奴隷の改革が始まりました。「家族の中心はキリスト」という変革です。私達の家庭は、キリストが主人となっていますでしょうか。「イエス様!私の家の主となって下さい。」と祈りましょう。

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