聖書に触れた人々NO16「台湾人に尊敬されている人 八田與一」

聖書に触れた人々NO16「台湾人に尊敬されている人 八田與一」2012年8月21日 

                石川県出身 1886年〰1942年     

八田與一(はったよいち)は、1886年石川県に生まれました。日本ではその名があまり知られていませんが、台湾においてはとても有名な日本人なのです。彼がクリスチャンであったかどうかは両論あり定かではありません。しかし「聖書に触れた人々」という、この婦人聖研のタイトルからは決して遠く離れている人物ではありません。

★私は台湾に7回ほど行っていると思います。今年も行ってきました。台湾の歴史を見ますと、今までに数回他国の支配を受けた歴史を持っています。16世紀初頭、オランダの植民地になってから、明朝、清朝、イギリス、日本と外国の支配を受けました。日本の支配は1895年(明治28年)から1945年(昭和20年)の終戦まで50年に及んだのです。支配された国民は、支配した者への憎悪が続くのが常です。しかし台湾は今もなお親日派が多数なのです。その理由は、日本の台湾支配時代に八田與一さんのような日本人が台湾で活躍したからに他ならないのです。

★さて八田與一さんですが、彼は広井勇から土木工学を学びました。広田勇と言えば、新渡戸稲造、内村鑑三、宮部金吾らと共に札幌農学校の二期生として学んだクリスチャンです。つまり札幌農学校(現在の北海道大学)の学生達による二期生として、内村鑑三、新渡戸稲造、宮部金吾らと共に「イエスを信じる者の契約」に署名しているのです。その署名には、一期生と二期生合わせて31名が署名しています。広井勇は、クリスチャンとして土木工学の道に進みました。後にアメリカやドイツに留学し、東京帝国大学(現在の東大)の教授として働きました。彼自身「もし工学が唯に人生を煩雑(はんざつ)にするのみのものならば、何の意味もない。工学によって数日を要するところを数時間の距離に短縮し、一日の労役を一時間にとどめ、人をして静かに人生を思惟(しい)せしめ、反省せしめ、神に帰る余裕を与えないものであるならば、われらの工学は全く意味を見出すことはできない」と記しています。少なくとも八田與一は、熱心なクリスチャン土木工学博士の広井勇の弟子なのです。彼は広井教授から土木工学を学びました。

★台湾を日本が統治していた時代、台南の北方に塩害で農作には全く適さない荒れ地が広がっていました。塩害でトウモロコシすら育たない土地でした。八田與一は、24歳の時(1910年)その台湾に行きました。そして28歳からその荒れ地を農作地にするために、ダムの建造に取り掛かりました。そして10年の歳月を要し、ダムが完成したのです。そのことにより、ダムの水を利用してその一帯は一変し、台湾随一の大農業地帯となったのです。人々は八田與一の献身的な働きに感動しました。

★農民たちは八田與一の功績をたたえて、昭和5年に銅像を作る計画を立てました。しかし彼は嫌がったと言います。それを無理やり説き伏せて、銅像の型作りのために来てもらったそうです。八田は1942年(昭和17年)、第二次世界大戦で徴兵され、フィリピンに向かう途中、アメリカ軍の潜水艦の攻撃により戦死しました。戦争が終わって、蒋介石が中国から台湾に逃げてくると、人々は銅像を蒋介石から隠して保管し続けたと言います。1981年(昭和56年)その銅像は隠しておいた所から出されて、農民たちによって再度建てられました。さらに2001年には現地の人々によって、ダムの放水口のすぐ近くに素晴らしい「八田與一記念室」が完成しました。2011年5月8日には彼の住居が復元され、記念公園がオープンしました。烏山頭水庫入り口から公園に続く道路は「八田路」と改名されたそうです。私は台湾に何度も行っていますが、台南に行ったのは今年が初めてでした。しかしこのダムには行くことができませんでした。是非機会を作って、行ってみたいと思っています。

★台湾人は日本人が大好きです。それは日本が台湾を統治した時代であるにも関わらず、台湾のために命をかけて土木事業を行なった八田與一さんのような人がいたからだと思います。日本ではあまり馴染みのない人ですが、私達はこの様な人が台湾と日本の現代に至る架け橋となっていることを覚えておきましょう。56歳で亡くなるまでほぼ全生涯を台湾に住み、台湾のために尽くしました。

彼がクリスチャンであったかどうかは定かではありません。しかし彼の生涯には、クリスチャンの恩師、広田勇を通して、聖書の真理である「与えなさい。そうすれば、自分も与えられます。人々は量りをよくして、押しつけ、揺すり入れ、あふれるまでにして、ふところに入れてくれるでしょう。あなたがたは、人を量る量りで、自分も量り返してもらうからです。」(ルカ 6:38)という御言葉が流れていたと思われます。

今日の聖研の御言葉として「与えなさい、そうすれば与えられます」という御言葉を心に刻んでおきましょう。

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